10年越しの恋
L.Aに来てはや3週間目。

私も少ない滞在費からテレカを買い、2日おきに交互に電話をした。

毎日書いてくれた手紙が日を置かずに届くようになり、小包で届いた即席のお味噌汁とお茶漬けの素には笑った。

平日はあまり他の参加者と顔を合わせることができなかったけど、週末に組まれたビーチなどへの小旅行には出来るだけ参加した。

ホストファミリーも一緒に行った世界で一番絶叫マシーンが多いというマジックマウンテンは最高に楽しい思い出。アメリカの急流すべりは跳ねあげられる水の量が半端ない。スニーカーの中まで水浸しでぴちゃぴちゃと音がなるほどずぶぬれになった。
そんなありえない豪快さが気持ちいい。
ブライアンやミカと一緒になってはしゃいだ。

普段の語学研修にいない私を遠巻きに見ていた人たちとも少しづつ仲良くなった。

今時珍しいくらいの化粧っけのない短髪の女の子、大学1年生の智ちゃん。
いつも会うと「瀬名さん！教えて～」そう言って懐いてくれた。

それと空港で助けてもらった潤君は、あまり他の参加者と関わろうとしない私を気にかけてくれていた。

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表紙・目次

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