10年越しの恋
小児病棟の真下にある公園。
何度も未来ちゃんからの手紙を読み直した。
夢か…。
「セナさんみたいな人がいっぱい病院にいたらうれしいよ。ママには言えない話、たくさん聞いてくれるから。未来の病気でみんなが泣いてるのみたくないの。だから我慢してるんだ。でもセナさんは聞いてくれる」
そんな言葉を思い出した。
「間違ってないよね…」手紙を握りしめる。
とめどなく流れる涙。
ふと肩に回される腕のぬくもりを感じた。
「セナ、大丈夫?」ケイトだ。
涙が止まらない私をそっと抱きしめてくれる。
「迎えに来たらここだって聞いたから」
声も上げず、涙を流し続ける私に教えてくれた。
「ねぇ、セナ。昨年同じようにステイしてたアイが話してくれたの。幼い命が失われるのは何よりも悲しいことだけど、でも私たちが生きていることの尊さを忘れないように神様が警鐘を鳴らしてるって」
「なぜ未来ちゃんなの?」
言葉にならない声で尋ねた。
「どうしてなのかな…。 神の思し召し。信じるものがある人はそう答えるかな…」
「こんなむごい現実があるなら、世の中に神様なんていないと思う」
そう答えた私の目を見つめ言った。
「だからカウンセラーをめざしているの?」
そんなケイトの問いかけに答えることが出来なかった。
何度も未来ちゃんからの手紙を読み直した。
夢か…。
「セナさんみたいな人がいっぱい病院にいたらうれしいよ。ママには言えない話、たくさん聞いてくれるから。未来の病気でみんなが泣いてるのみたくないの。だから我慢してるんだ。でもセナさんは聞いてくれる」
そんな言葉を思い出した。
「間違ってないよね…」手紙を握りしめる。
とめどなく流れる涙。
ふと肩に回される腕のぬくもりを感じた。
「セナ、大丈夫?」ケイトだ。
涙が止まらない私をそっと抱きしめてくれる。
「迎えに来たらここだって聞いたから」
声も上げず、涙を流し続ける私に教えてくれた。
「ねぇ、セナ。昨年同じようにステイしてたアイが話してくれたの。幼い命が失われるのは何よりも悲しいことだけど、でも私たちが生きていることの尊さを忘れないように神様が警鐘を鳴らしてるって」
「なぜ未来ちゃんなの?」
言葉にならない声で尋ねた。
「どうしてなのかな…。 神の思し召し。信じるものがある人はそう答えるかな…」
「こんなむごい現実があるなら、世の中に神様なんていないと思う」
そう答えた私の目を見つめ言った。
「だからカウンセラーをめざしているの?」
そんなケイトの問いかけに答えることが出来なかった。