10年越しの恋
試験と卒論制作に追われていた1月。
2年生で取り終えるはずの般教(一般教養)ラスト1単位を持ち越していた私。
今年は楽だと評判の「宇宙の科学」という全く畑違いの講義を選択していた。
大教室、さすがに試験前は生徒で埋め尽くされている。
わずかに空いていた後ろの席に座り、話相手もいないので講義に耳を傾けていた。
「瀬名ちゃん、ここいい?」
頬杖をついていた顔をあげるとケンが立っていた。
「もしかして仲間?」そういって笑いながら荷物をどけて席を空ける。
「これ落としたら卒業まじやばいよねー」
絶対取ってみせると真剣に隣でノートを取るケン。
「ねぇケン、宇宙とか命の始まりって何時なんだと思う?」
「なに? どうした? 熱でもある?」
「なんとなくビックバンや太陽の成り立ちなんかの話を聞いていたら知りたくなったの」
「変だよ、今日の瀬名ちゃん」
「ははは、いつも変だからね」
そういったケンと笑いながら教室を後にした。
そのまま二人で食堂へと向かうとさやとまさよがいる。
「久し振り!」
「俺、今日は弁当だから、瀬名ちゃん買っといでよ」
そんなみんなの席に荷物を置いて、行列する売り場へと並んだ。
2年生で取り終えるはずの般教(一般教養)ラスト1単位を持ち越していた私。
今年は楽だと評判の「宇宙の科学」という全く畑違いの講義を選択していた。
大教室、さすがに試験前は生徒で埋め尽くされている。
わずかに空いていた後ろの席に座り、話相手もいないので講義に耳を傾けていた。
「瀬名ちゃん、ここいい?」
頬杖をついていた顔をあげるとケンが立っていた。
「もしかして仲間?」そういって笑いながら荷物をどけて席を空ける。
「これ落としたら卒業まじやばいよねー」
絶対取ってみせると真剣に隣でノートを取るケン。
「ねぇケン、宇宙とか命の始まりって何時なんだと思う?」
「なに? どうした? 熱でもある?」
「なんとなくビックバンや太陽の成り立ちなんかの話を聞いていたら知りたくなったの」
「変だよ、今日の瀬名ちゃん」
「ははは、いつも変だからね」
そういったケンと笑いながら教室を後にした。
そのまま二人で食堂へと向かうとさやとまさよがいる。
「久し振り!」
「俺、今日は弁当だから、瀬名ちゃん買っといでよ」
そんなみんなの席に荷物を置いて、行列する売り場へと並んだ。