10年越しの恋
7時ごろには仕事やバイトを終えたゆうと西田君、そしてさやの新しい彼も駆けつけてくれた。
全員がラフな格好に着替え、リビングのテーブルを囲む。
「そう言えば知らなかったの私だけって」
「あー ケンの話?」
「うん……」
「ずっと前からなんとなくそう思ってて、1ヶ月ぐらい前に確かめたら認めたからさ」
「なんで教えてくれなかったの?」
「だってね、まさよ」
「話したってケンの思いが報われる訳でもないし、でも感謝してよね! 今日雅紀君すねて大変だったんだから」
ケンと写真を撮ったり、花をもらったりしてるのを見ていた雅紀に事情を話し、喧嘩にならないように取り計らってくれていたみたい。
「こんな日に兄弟げんかされてもたまんないし」
「そうだよー、瀬名は二人に感謝しなさい」
お父さんのような雅紀の発言に笑いが起こる。
4年間こうしていつも不器用な私を支えてくれたさやとまさよの笑顔に涙腺が緩む。
この二人と出会えたことに感謝した。
泣きそうになっている私の隣にまさよ来てやさしく頭を撫でてくれる。
「ほら、一人でしんみりしてないで飲もう!」
シャンパンの入ったグラスを差し出して軽くグラスを合わせた。
そんな風に各自が話を始め、小さな謝恩会は盛り上がっていく中、
「そういえばゆうと西田君って付き合ってるの?」
急にまさよが話を振ると、西田君の顔がみるみる耳まで真っ赤になった。
「いや…、俺は好きなんですけど…」
突然の告白に全員が顔を見合わせる。
「ゆうさんはどうなんですか?」
西田君の後押しをするように雅紀が尋ねた。
「なんて言うか…、私も気にはなってて…」
”じゃあ両想いってことじゃん!!! ”
全員が冷やかすように祝福した。
よかったね、ゆう。そんな思いを伝えるためにグラスを手に立ち上がった。
「じゃあみんなで乾杯しよ! 卒業とゆうと西田君を祝って」
「待って― 私も祝ってよ、新しい彼!」
「あっ、忘れてた…。ごめん」
こんなぐだぐだな掛け声で、またみんなグラスを合わせた。
全員がラフな格好に着替え、リビングのテーブルを囲む。
「そう言えば知らなかったの私だけって」
「あー ケンの話?」
「うん……」
「ずっと前からなんとなくそう思ってて、1ヶ月ぐらい前に確かめたら認めたからさ」
「なんで教えてくれなかったの?」
「だってね、まさよ」
「話したってケンの思いが報われる訳でもないし、でも感謝してよね! 今日雅紀君すねて大変だったんだから」
ケンと写真を撮ったり、花をもらったりしてるのを見ていた雅紀に事情を話し、喧嘩にならないように取り計らってくれていたみたい。
「こんな日に兄弟げんかされてもたまんないし」
「そうだよー、瀬名は二人に感謝しなさい」
お父さんのような雅紀の発言に笑いが起こる。
4年間こうしていつも不器用な私を支えてくれたさやとまさよの笑顔に涙腺が緩む。
この二人と出会えたことに感謝した。
泣きそうになっている私の隣にまさよ来てやさしく頭を撫でてくれる。
「ほら、一人でしんみりしてないで飲もう!」
シャンパンの入ったグラスを差し出して軽くグラスを合わせた。
そんな風に各自が話を始め、小さな謝恩会は盛り上がっていく中、
「そういえばゆうと西田君って付き合ってるの?」
急にまさよが話を振ると、西田君の顔がみるみる耳まで真っ赤になった。
「いや…、俺は好きなんですけど…」
突然の告白に全員が顔を見合わせる。
「ゆうさんはどうなんですか?」
西田君の後押しをするように雅紀が尋ねた。
「なんて言うか…、私も気にはなってて…」
”じゃあ両想いってことじゃん!!! ”
全員が冷やかすように祝福した。
よかったね、ゆう。そんな思いを伝えるためにグラスを手に立ち上がった。
「じゃあみんなで乾杯しよ! 卒業とゆうと西田君を祝って」
「待って― 私も祝ってよ、新しい彼!」
「あっ、忘れてた…。ごめん」
こんなぐだぐだな掛け声で、またみんなグラスを合わせた。