10年越しの恋
「付き合ってくれてありがとね。 さて、一杯行っときますか?」

「夏の終わりにビアガーデンなんてどう?」

「若くてかわいい女子大生が女二人でビアガーデン!なんか酔狂な感じがいいね。 飲み放題ってことで、今日は私がおごるよ」

「なんで、いいよそんなの」

「いいの。浩一とのこととか迷惑かけたし、買い物も付き合ってもらったし、それよりなにより明日はさやのお誕生日でしょ! お祝いしよ」

「瀬名ー 覚えててくれたの!!!」

雅紀よりでっかいさやが抱きついてきた。

そんなさやを受け止めながらなんだかすごく幸せだった。

大好きな友達、そして大好きな彼がいる。

幸せだった。

「さや くるしーよー。さあ行くよ!」

大きなさやの手を引っ張って店へと向かった。
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