10年越しの恋
クリスマスイブ
カップルで溢れかえる街はキラキラと輝き、クリスマスソングが鳴り響く。
普段なら早いスピードで通り過ぎる人の波もその速度を緩め、穏やかな時間が流れる。
抑えられた照明、テーブルの上のキャンドルの柔らかな光が映える。
店内はクリスマスを祝うカップルで満席だ。
「瀬名、お誕生日おめでとう」
そう言って私たちはグラスを合わせた。
「変な感じだよね。みんなクリスマスを祝ってるのに」
「うん、でも俺はクリスチャンでもないからクリスマスをそんなに大切にはしてないんだ。だから瀬名の誕生日じゃなかったら、お祝いはしないかも」
「確かに日本人って不思議だよね。クリスマスを祝って、新年には神社へ初詣。なんでもありな感じ。」
『おまたせしました』
デザートが運ばれてきた。
ちいさな白いドーム型のショートケーキ
お決まりの柊の葉がイチゴの横に飾られている。
「私ね、誕生日ケーキって食べたことがないんだ。いつもこのクリスマス仕様っていうの?サンタやツリーがのってるやつしか売ってなくってさ」
「もしかしてそのせいで瀬名甘いもの嫌いになったの?」
真顔で聞く雅紀。
「そんなわけないでしょー 甘いもの嫌いだから正直ケーキはどうでもいいんだけど、1度ぐらいあのクリスマスの飾りがない、お誕生日のプレートだけが乗ったの見てみたいなって」
そういって少しすねるような顔をした私を見てやさしく微笑む雅紀
「瀬名のそういところ俺好きだよ。なんか子供みたいでかわいい」
そんな言葉に恥ずかしくなって、話題を変えた。
カップルで溢れかえる街はキラキラと輝き、クリスマスソングが鳴り響く。
普段なら早いスピードで通り過ぎる人の波もその速度を緩め、穏やかな時間が流れる。
抑えられた照明、テーブルの上のキャンドルの柔らかな光が映える。
店内はクリスマスを祝うカップルで満席だ。
「瀬名、お誕生日おめでとう」
そう言って私たちはグラスを合わせた。
「変な感じだよね。みんなクリスマスを祝ってるのに」
「うん、でも俺はクリスチャンでもないからクリスマスをそんなに大切にはしてないんだ。だから瀬名の誕生日じゃなかったら、お祝いはしないかも」
「確かに日本人って不思議だよね。クリスマスを祝って、新年には神社へ初詣。なんでもありな感じ。」
『おまたせしました』
デザートが運ばれてきた。
ちいさな白いドーム型のショートケーキ
お決まりの柊の葉がイチゴの横に飾られている。
「私ね、誕生日ケーキって食べたことがないんだ。いつもこのクリスマス仕様っていうの?サンタやツリーがのってるやつしか売ってなくってさ」
「もしかしてそのせいで瀬名甘いもの嫌いになったの?」
真顔で聞く雅紀。
「そんなわけないでしょー 甘いもの嫌いだから正直ケーキはどうでもいいんだけど、1度ぐらいあのクリスマスの飾りがない、お誕生日のプレートだけが乗ったの見てみたいなって」
そういって少しすねるような顔をした私を見てやさしく微笑む雅紀
「瀬名のそういところ俺好きだよ。なんか子供みたいでかわいい」
そんな言葉に恥ずかしくなって、話題を変えた。