10年越しの恋
クリスマスイブ 華やぐ街。
今年は去年二人で見上げたツリーの下で待ち合わせをした。
「まあちゃんごめんね。勉強忙しいのに」
「何言ってんの! 今日は特別な日。受験生でもなんでもない。瀬名の彼氏」そう言っておどけて見せる。
ディナーで乾杯をし、少しホロ酔いになった私。
全くアルコールに手をつけなかった雅紀。
「なんで今日は飲まないの?」そう聞くと夜はまだまだこれからだからと笑った。
夕食後そんな雅紀の車で夜景が有名な山頂へと向かう。
わずかな高度の違いなのに、雪が舞っている。
「まあちゃん、雪だよ。ホワイトクリスマスだ!」
ふわふわと舞う雪が車道を照らす光に輝く。
子供のようにはしゃぐ私をどう思ったのだろう。
黙ったまま防音壁に囲まれた道に沿って車を走らせた。
しばらく行くと、急にハンドルを左に切って車は停車した。
フロントガラス越しにはいわゆる100万ドルの夜景が広がっている。
「うわぁ~ きれい! 最高だよ。ねぇ見て」張り付くように見入る私に言った。
「じゃあもっと最高のプレゼントをあげる」
目をつぶって。そんな雅紀の言葉に従い目を閉じると左手薬指にひんやりと冷たい感触。
私の指には去年もらった指輪の上に、小さなハート型のジルコニアがきらきらと輝く指輪があった。
「21歳のお誕生日おめでとう!」
「ありがとう」そう言いながら目線をあげると目の前には指輪と同じように、とびきりに光る雅紀の笑顔がそこにあった。
大晦日も去年と同様神社へ向かった。
去年と違ったのは、神頼みが嫌いな私がこっそり学業成就のお守りを買い、朝、家の前まで車で送ってくれた雅紀に手渡したこと。
もしこの世に神様がいるなら願いを叶えてください。
そう思いながら・・・・。
今年は去年二人で見上げたツリーの下で待ち合わせをした。
「まあちゃんごめんね。勉強忙しいのに」
「何言ってんの! 今日は特別な日。受験生でもなんでもない。瀬名の彼氏」そう言っておどけて見せる。
ディナーで乾杯をし、少しホロ酔いになった私。
全くアルコールに手をつけなかった雅紀。
「なんで今日は飲まないの?」そう聞くと夜はまだまだこれからだからと笑った。
夕食後そんな雅紀の車で夜景が有名な山頂へと向かう。
わずかな高度の違いなのに、雪が舞っている。
「まあちゃん、雪だよ。ホワイトクリスマスだ!」
ふわふわと舞う雪が車道を照らす光に輝く。
子供のようにはしゃぐ私をどう思ったのだろう。
黙ったまま防音壁に囲まれた道に沿って車を走らせた。
しばらく行くと、急にハンドルを左に切って車は停車した。
フロントガラス越しにはいわゆる100万ドルの夜景が広がっている。
「うわぁ~ きれい! 最高だよ。ねぇ見て」張り付くように見入る私に言った。
「じゃあもっと最高のプレゼントをあげる」
目をつぶって。そんな雅紀の言葉に従い目を閉じると左手薬指にひんやりと冷たい感触。
私の指には去年もらった指輪の上に、小さなハート型のジルコニアがきらきらと輝く指輪があった。
「21歳のお誕生日おめでとう!」
「ありがとう」そう言いながら目線をあげると目の前には指輪と同じように、とびきりに光る雅紀の笑顔がそこにあった。
大晦日も去年と同様神社へ向かった。
去年と違ったのは、神頼みが嫌いな私がこっそり学業成就のお守りを買い、朝、家の前まで車で送ってくれた雅紀に手渡したこと。
もしこの世に神様がいるなら願いを叶えてください。
そう思いながら・・・・。