牛乳と猫スーツ。



そして沙羅は逆立ちし、足を180度開いて回転する。鎖の重さもあり、回転速度が徐々に増していく。






「(なるほど、仲間が近くにいれば使えない技か。攻めるなら真上か、鎖をくぐって下からか、しかし上には直樹…。普通なら下だな。)」




心の中で作戦を練り、蓮は沙羅へ向かって走る。そして鎖の手前で蓮はジャンプした。








「なっ!?上だと!??」



下から攻めてくると思っていた沙羅が驚く。






「沙羅!俺にかまうな!!」




蓮より上にいる直樹が叫ぶ。






「ちゃんとかわせよ大将!」




沙羅は腕に思いっきり力を入れて飛び上がる。鎖の回転力を利用して蓮に向かっていく。






「斬鎖閃空撃(ざんさせんくうげき)!!」




ヘリコプターのプロペラのように高速で回転する沙羅が蓮へ攻撃する。






「派生技(はせいわざ)か。普通、空中では無防備になる。だが、制空権は私にある。」




蓮はまるで足場があるかのように、空中で踏み込んで、さらに高く飛び上がる。





「嘘だろ!?空中でジャンプしやがった!!」





回転力を失った沙羅が墜ちていく。





「あまり驚かないな、直樹。私の行動を読んでいたか?」




直樹に近付いた蓮が言う。





「どんな不測の事態でも冷静に対処する。蓮さんが教えてくれたことです!」
< 1,014 / 1,131 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop