牛乳と猫スーツ。
「狼波砲空撃(ろうはほうくうげき)!!」
突き出された足から衝撃波が発生して直樹と鎖を吹き飛ばして、後ろにいた沙羅と一緒に地に墜ちた。
「うっ………。」
沙羅が起き上がる。
「無事か?」
下から声がして、振り向くと直樹が倒れていた。
「大将!?私をかばったのか!??」
「まあ、お前を守るのも前衛の俺の役割だからな…。」
ニコッと笑う直樹。
「87点だな。合格だ、2人とも。」
蓮が腕組みして立っていた。
「まさか空中で技を使うとは思いませんでしたよ。」
「お前も極めればできるさ。それに空中でのジャンプも、あの技の副産物だ。つまりはもっと精進しろと言うことだ。」
「了解です。」
直樹が立ち上がって言う。
「よし、朝の練習はこれにて終了!お互いの技をもっとよく知り、隙のない戦いができるようにしろ。」
「「はい!」」
「それじゃ、私は部屋に戻るよ。」
蓮が寮に向かって歩き出す。
……………………。
……………。
……。
「らんらんら〜ん♪」
スキップしながら彩華が校舎裏を進んでいた。
「あれ?知佳さん!」
折り畳み式の店を片付けている知佳を見つけて、彩華は駆け寄る。
「ん?彩華じゃない。」
彩華に気づいた知佳が振り向く。
「今日は何を売ってたの?」