牛乳と猫スーツ。
「香りがいいから、何か飲み物に入れてもいいんだって。」
彩華が取り出した小瓶を優華がフタを開けて香りを確かめる。
「この香りなら、買ってきた紅茶の香りと合ってるから大丈夫だね。すぐに入れるから2人とも座っててね。」
2人は頷き、イスに座る。
「さあ、お茶にしましょう。」
紅茶を配り終えた優華が言う。
「おいしいね〜!」
「確かに、いい香りだ。」
「落ち着きますね。」
紅茶を楽しむ3人は仲良く話をしながら笑いあった。
ドクン。
3人の心臓が大きく鼓動する。
「うっ!?」「あっ!?」
彩華と優華が胸を押さえながら倒れる。
「彩華…。優華…。ぐっ!?」
2人に駆け寄ろうとしたが、バランスを崩して蓮も倒れる。
「バカ知佳……薬、間違えやがったな…。」
意識が遠のいていき、蓮は目を閉じた。
…………………。
……………。
………。
【沙羅の部屋】
「お疲れ様、お兄ちゃん!」
直樹が連携の話し合いをするために沙羅の部屋へ行くと、なぜか美樹がいた。
「何で美樹が――――って!壁が壊れてる!?」
「前に美樹がブッ壊したんだよ、拳で。」
沙羅が諦めた表情で言った。