牛乳と猫スーツ。



「そっちは優華さんか。実は菫さんも連れ去られたんだよ。彩華さんはここにいるから、たぶん蓮さんだな。」




抱っこしていた彩華を遥に見せる。







「優華と一緒ね…。」




溜め息を吐く遥。





「ねぇ、なおき。このおばさんだぁれ?」




彩華が遥を指差しながら尋ねる。






「お、おばさん!?私はアンタと同い年よ!!」



「え〜?あやかは、そんなにふけてないよ。」





「ふ、老け……。さすがは彩華、子供の姿になっても私のライバルだわ。直樹!今すぐに、そのバカを渡しなさい!!」




人差し指を動かして、よこせと合図する。





「あやかとなおきは、けっこんをちかったの!じゃましないで!おばさん!!」





「はぁぁぁぁぁぁ〜!?け、けけけ、結婚!??フ、フン!子供が結婚できるわけないでしょうが!」




「できるもん!ねぇ〜なおき!」




抱きつきながら言う彩華。





「うぅぅぅ〜!」




うなりながら直樹を睨みつける遥。




対応に困る直樹だったが、にっこり笑い、キラキラ輝く彩華を見て、惚けた顔をする。





「できるよ〜。何言ってるんだろうね〜?あのおばさん。」






ガ―――――――――――ン




ムンクの叫びのような表情をする遥。





「直樹。アンタ…常識と幼女なら、幼女を取るのね……。」




フラフラと、今にも倒れそうな遥が言う。





「なおき、だぁ〜いすき!」




「あはは、俺も好きだよ〜。」
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