牛乳と猫スーツ。
「そう…。来ないの。彼女が星になっても会いに来ようともしないんだ。誠意を見せれば、少しは許してあげようかなって思ってたけど、私はバカだったみたいね。」
ボロボロになった真里香がそこにいた。
「いや、真里香さん!?違う、違うから!行くぜ、俺はどこへでも行くぜ!」
「笑いながら無理って言ってたわよね。」
真里香の気迫に押されて、悠斗は直樹に助けてもらおうと横目で見る。
「ま、真里香…。悠斗は悪気があったわけじゃ―――」
「直樹は黙ってて!!」
「はい、すみません。」
直樹は90度頭を下げて2人から少し離れる。
「覚悟は?」
「ま、待て!話せば―――ガッ!?」
右手で悠斗にアイアンクローをして少し持ち上げ、左手で思いっきり腹を殴る。
「悠斗。私ね、指輪がほしいの。」
「買う!プレゼントする!だから離してくれ!!」
「本当!?それじゃあ、前に見せたパンフレットの指輪ね!」
「はぁぁ!?無理!だってお前、あれ18ま――――痛い!!買います!買いますから!」
「楽しみしてるわね!」
ようやく解放されるが、悠斗は肉体と財布に大ダメージを受けた。
「大丈夫?」
「ああ、遥を捜そう―――」
「その必要はないわ。」
ビクッと2人は震える。真里香と入れ替わるように、目の前に遥がいた。
「は、遥!?ちょ、ちょうど良かった、捜しに行こうとしてたんだ。」