牛乳と猫スーツ。
「あなたが蓮をどんなふうに見ているかは知らない。けど、蓮は…私達は人を殺した罪人よ。いずれ裁かれる日が来ると知りながら、私達はこの道を選んだ。自分の信念や大切な人を守るためにね。」
円は遥の髪をクシャクシャにするように頭を撫でる。
「次はあなた達の番、何を思い、何のために戦うのか。ただ、後悔ないようにしなさいね。」
言い終えると同時に、テンポのいい音楽が鳴る。円はポケットに手を入れて、ケータイを開く。
「蓮ね。………もしもし、今どこ?……は?猫がどうしたの?………はいはい。もういいから、そこを動かないで。」
電話を切り、ケータイを直す。
「さて、私は行くから。お楽しみを邪魔してゴメンね。」
円が立ち上がって、ウィンクして言った。
「お姉様、待ち合わせじゃないんです?」
「猫の後を追いかけてたら、いつの間にか中央区にいたって、蓮から電話がきたのよ……。」
呆れた表情をしながら、円は店を出て行った。
「私達も行きましょ。」
「そうだな。」
円の後に続くように、2人も店を出た。
…………………。
…………。
……。