牛乳と猫スーツ。
そこには特大サイズのポップコーンを頬張るエリーゼと、目を輝かせながら映画を見る優華がいた。
「(な、何でこの2人がここに!?)」
気づかれるといけないので、遥は瞬時に前を向く。
「(直樹との秘密デートが、もし2人にバレたら…。)」
*****遥の脳内予想****
「ズルいヨ〜、ハルカ。エリーゼもお腹一杯食べに行きたいデ〜ス!」
デートを、おごりと勘違いするエリーゼ。
「フフフ…。みんなに内緒ですか〜。本当に2人は仲がいいんですね。姉さんが悲しむ前に、2人まとめて消してあげましょうか?」
笑いながら刀を鞘から抜く優華。
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予想を終えた遥の顔は真っ青になっていた。
「(ヤバい…ヤバいヤバいヤバい!!エリーゼにバレたら直樹の財布に甚大なダメージが!優華にバレたら2人とも死ぬ!!)」
頭を抱えながら、遥はダラダラと汗を流す。
「遥、どうかした?」
「ッ!?」
直樹の声が聞こえたので振り向くと、間近くに直樹の顔があったので驚く。
「ゴメン、なんでもないから。」
あははと顔を引きつらせながら、遥が笑う。直樹は首を傾げたが、また映画に目を向けた。
「(しょうがないわね…。奥の手を使うわ。)」
遥はインカムをセットして、そこから伸びるコードを携帯に接続する。そして、ある人物に電話をかけた。