牛乳と猫スーツ。
「簡単にデカくなるなんて…こっちは苦労してるってのに。」
ホロリと涙を流しながら、ぶつぶつ言っている。
「遥はそのままでいいと思うけど。」
「マジ!?このままでいいの?Cでいいの!?Cでいいのね!むしろCがいいのね!!」
また立ち上がって叫ぶ遥に、他の客がまたかと言うような表情で見る。
「お願いだから落ち着いてくれ!!」
もう一度、遥をなだめる直樹。
「もう、このままでいいなら早く言ってよね〜。直樹ってSなのね!」
「いや、SでもMでもないんだけど…。みんな胸の大きさになると過剰になるよね。」
「そりゃなるわよ、女の武器よ?特に彩華には負けたくないわ、同じくらいだし。後はエリーゼ。あの子の胸見てるとイライラしてくるの。あのデカさで柔らかいし、形もいいのよ!揉んだことある?ないなら今度揉んだ方がいいわ!」
なぜかエリーゼの胸を熱く語る遥。
「遠慮する…。もし揉んだら、誰かに殺されそうだ。」
「そうね。その現場を見たら、私も自分を押さえることができないと思う。」
遥の言葉に、直樹は理不尽だなと心の中で呟いた。
「そういえば、気になってることがあるんだけど。」
遥はハンバーグを小さく切って食べる。
「なに?」
「蓮さんと付き合ってるの?」
遥の言葉に、直樹は咳き込む。
「何でそうなるの…?」
「噂よ、噂。別に信じてなかったけどね。一応確認してみただけ。」