牛乳と猫スーツ。
「空いてる時間があるなら私が教えようか?」
「え!?いいんですか?」
「もう生徒会は引退したし。あまり騒いで彩華に迷惑かけたくないしね。だから最近は暇なんだ。」
「お願いします!!」
土下座して頼み込む直樹。周囲の人達が2人を見ていた。
「そこまでかしこまらなくても…。わかったから、他の客に迷惑だし早く立ってくれ。」
直樹は立ち上がって、ズボンの汚れを払う。
「とりあえず参考書は買っておいた方がいい。後で見直しできるし。」
「はい!」
嬉しさMAXの直樹は蓮の後を追いかけた。
本屋に着いて、蓮に自分が見やすい本を選んでみろと言われて、直樹は本を見ていた。
「えっと…。どれがいいかな?」
「これがオススメ。」
横から本が出てきて、直樹は受け取る。それは『男と男の真剣勝負』と書かれた、男同士が抱き合っている本だった。
「なんだコレ…。」
「いいでしょ?最高でしょ?」
短髪の青髪の男がいた。
「誰だ?」
「俺、橘(たちばな)翼って言います。あの、あなた様のお名前は?」
「え?俺は――――」
「何やってんの!」
いきなり女の子が現れて翼を殴る、そして翼の顔は地面にめり込んだ。
「あはっ☆すいませ〜ん。失礼しま〜す!」
そのまま翼の足を掴んで、どこかへ行ってしまった。