牛乳と猫スーツ。
「殺す気かよ…。」
「アンタが悪いのよ。それより、会長知らない?」
ワイヤーを右手のグローブに戻す。どういう原理で出し入れしているかは分からない。
「知らないな。ちょっと寝てたから。」
首をさすりながら話す直樹。
「使えないわね。ていうか、こんな時間に寝てんじゃないわよ。」
「いつ寝てもいいだろ、休みなんだし。だいたい寝るハメになったのは、お前の姉の料理のせいだっ!」
「あら、良かったじゃない。お姉様の手料理を食べれるなんて。何か問題あるの?死にたいの?」
真里香が言いながら、ワイヤーをちらつかせる。
「とりあえず会長に電話してみるよ。」
蓮のケータイに電話する。
「あれ?会長、電源切ってるな…。」
「珍しいわね。会長がケータイの電源切るなんて…。」
「それじゃ、もう用はないだろ?俺は休みを堪能するよ。」
そう言って、生徒会室を出た。
「で?なんでついて来てるんだ?」
直樹の後を真里香がついて来ていた。
「アンタの近くの方が会長を見つけやすいのよ。」
「(意味が分からない。こうなったら、まったく会長がいなさそうな場所に行ってやる。)」