牛乳と猫スーツ。
「ありえません…。反応するなんて…。」
スコープ越しに見ていた美樹の手が震えた。
「場所を変えなく――――ッ!?」
後ろに気配を感じて銃を構える。
黒猫だった。
「脅かさないでよ…。」
はぁと溜め息を吐いて立ち上がり、振り返ると…。
「また猫…。ってデカい!?」
白猫だった、2メートルくらいの。
「勝手に入られると困るんだが…。」
「猫の着ぐるみ…。あなたが会長ですか。」
「一応スーツなんだけどね…。とりあえずこれにサインしてくれ。」
蓮が紙を差し出す。
「見学申請書ですか…。」
サインして蓮に渡す。
「はい、許可します。さて、全国特別妹法は兄もしくは姉が相手に対して不満を抱いている場合のみ、妹による攻撃が認められる法であり、独断での攻撃は認められていない。」
申請書に判子を押しながら蓮が話す。
「流石に物知りですね。無断で入ったときから、怒られる覚悟はできています。」
「ん?怒らないよ。ただ、ちょっと試食してもらうけどね。」
「試食…?」
数十分後、調理実習室に美樹の悲鳴が響いた。
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