牛乳と猫スーツ。
「あーはっはっは。この学園は、我らワルサー団が乗っ取った!」
その女性は黒タイツ男と共に笑っていた。
「色々ツッコミたいところ満載ですね…。」
「子どもに人気のテレビ番組の『高校生魔法少女マリア』に出てくる敵のリーダーのジョウ・オーだ。」
蓮がケータイで写メを撮っていた。
「高校生なのに少女なんですね…。でも詳しいですね会長、写メまで撮って。いつも見てるんですか?」
「いや、彩華が好きなんだよ。写メ送ったら喜ぶかなって…。」
「(やはりアニメ好きなんだ彩華さんは…。)」
「さて、写メも撮ったし。退場していただこうか。」
蓮が戦闘体制に入ろうとしたときに、後ろから大きな声がした。
「待ちなさ〜い!!」
振り返ると、そこには白いとんがり帽子とヒラヒラした服を着た魔法少女がいた。
「学園への悪さは許しません!マリアがみんなを守ります!」
ポーズをとりながら、セリフを言う。その手には無くなったステッキがあった。
「会長!あの人が持っている物を見て……………。」
直樹は言いかけて止まった。なぜなら蓮は、魔法少女の近くで写メを撮っていたからだ。