牛乳と猫スーツ。
「こんな近くで見たの初めてだ!」
そりゃそうである。普通はテレビから出られません。
「さ、さあ、ジョウ!マリアが相手をしてあげます!!」
かなり近くで写メを撮る蓮に戸惑いながらも、魔法少女マリアは一歩を踏み出してジョウ・オーに向かって言う。
「おもしろいじゃないか!行きなさい戦闘員ども!!」
ジョウの言葉に周りの戦闘員達がマリアに向かって走り出す。
「マジカルソード!」
マリアの声に反応してステッキが剣の形になり、戦闘員を斬っていく。
「ジョウ!後は、あなただけです!」
戦闘員達を切り、砂に変えてマリアがジョウに言う。
マリアとジョウの激しい戦いが始まり見ていると、蓮が写メを撮りながら言った。
「あのマリアは偽物だな…。」
「なんでわかるんですか?」
「胸が無い。」
確かに目の前にいるマリアには胸が無かった。
そんなマリアを見ているとジョウの攻撃でマリアが吹き飛び、それを見た直樹の体が勝手に動く。
滑り込んでマリアを受け止めた。
「っ……。大丈夫ですか?」
「す、すみません…。助かりまし……えっ!?」
「あれ?君、どこかで…。」
どこかで会ったことがある気がした直樹。
ふと気がつくと夢と同じような状態である。過程は違うが。