牛乳と猫スーツ。
【次の日】
午前中の会長の手伝いが終わり、直樹が生徒会室に戻ろうと歩いていると真里香と会った。
「あっ………。」
「お、柊。お前、昨日どこにいたんだよ。生徒会役員全員で掃除があったのに、真由香先輩もいないしさ。」
「き、昨日は…ち、ちょっと体調が……悪くて、寮で…休んでたのよ…。」
真里香が顔を赤くしながら、微妙に慌てている。
「そうか、まあ体調が悪いならしょうがないよな。それじゃあ俺、生徒会室に戻らないといけないから。」
直樹は右手を軽く上げて、真里香の横を通り過ぎると腕を掴まれた。
「あ、アンタ。お姉様は名前で呼ぶのに、なんで私は名字なのよ…。」
「なんでって…。お前が名前で呼ぶなって言ったんだろ。」
「あれは初めて会ったときだからよ!今度からは真里香でいいわ!私も…な、直樹って呼ぶから!わかったわね!!」
そう言って真里香は走り去った。
「なんだ…いきなり…。」
首を傾げながら、しばらくその場で考える直樹だった。