牛乳と猫スーツ。
「とりあえず何か着たら?」
「は?」
知佳に言われて視線を真下に向けると、自分が裸だということに気がつく。
「うわぁぁ!?す、すいません!」
「いいよ、見慣れてるから。」
興味なさそうに知佳が答える。
「昨日、減量薬と間違えて別の薬を飲ませちゃってね。体に変な違和感とかある?」
「い、いえ…特に変わった感じはしないです。」
ベッドにあった毛布を頭からかぶって、直樹は答える。
「そう、ならいいんだけど。……………よし。」
何かの編集が終わり、ノートパソコンを閉じる。
「それじゃ、ちぃは帰るよ。」
「はい…お疲れさまです…。」
ノートパソコンを持って知佳が部屋から出て行った。
「どうしたの2人とも?」
「あっ!知佳さん。直樹くんいます?」
「直樹なら中にいるよ。」
「知佳さん、寝不足ですか?あまり無理しないでくださいね。」
「ありがと優華。ちょっと色々あって寝れなかったんだよ。」
部屋の外で知佳と彩華と優華の話し声が聞こえた。
「彩華さんと優華さんだ。どうしたんだろ?」
直樹がドアに近づいて、こっそり覗いてみようとドアノブに手を伸ばそうとすると。
「直樹くん!!あの子供はなんなの!?」
バァーンといきなりドアを開けて彩華と優華が入ってくる。
「な、何の事でしょうか!?」
いきなり問い詰められてびっくりする直樹。
ヒラリと体に羽織っていた毛布が床に落ちる。