牛乳と猫スーツ。
それを金属部分に接続する。
「っ……。」
バチッと電気が走るような痛みを感じる真由香。
肩や肘、指を動かして、動作に問題がないかチェックする。
問題がないことを確認してから眼帯を付け、戦闘服に着替えてコートを羽織る。
「う……お姉様〜。」
呼ばれてビクッと驚くが、振り返ると真里香は壁にもたれて眠る悠斗に寄り添うように寝ていた。
「寝言か…。」
真里香に近づいて、頭を撫でてあげる。
真里香の寝顔を見てから、額の髪を上げてキスをした。
「いってきます…。」
静かに部屋を出た。
「どこへ行くですか、隊長…。」
心配な表情をした睦美がいた。
「酔い醒ましに散歩にね。後、もう私は隊長じゃないわよ。」
「む〜ちゃん知ってるです…。先輩がたまにやっていること。」
「そう。なら分かってくれるわよね?あの子達の未来に闇はいらないわ。」
眼帯に付いているボタンを押す。するとカバーが上がり、鈍く緑色に光る液晶が姿を現す。暗視スコープと望遠レンズを兼ね備えた眼帯である。
「れ〜ちゃんが頼りないですか?れ〜ちゃんはスゴイです!」
「ねぇ、睦美。蓮がなぜ直樹を育てているかわかる?」
ちゃん付けをせず、真剣な口調の真由香。
「な〜ちゃんに頼まれたからです…。」