牛乳と猫スーツ。
道路の脇にある茂みから、伏せていた部隊が銃の安全装置を外し、攻撃を開始する。
無数の銃弾を左右から浴びるが、ロボットは気にもせずに蓮に向かって歩き始める。
「さすがに通常弾では効果ないか…。」
ゆっくりと近づいてくるロボットを見ながら蓮が呟く。
『グオオオ〜ッ!!』
雄叫びを上げて腕を振り上げるロボット。
「力比べか、おもしろい!クロ、左腕のアシストのリミッターを外せ!」
『了解。』
メキッと筋肉が締め付けられる。
ロボットの右手と蓮の左手がぶつかる。
「っ!?」
衝撃が左手から体全体に伝わる。
『グオオオオオ!』
ロボットが一歩踏み込んで、右手を押し込む。それと同時に蓮が吹き飛んだ。
「蓮!?」
伊織が蓮に駆け寄る。
「なんてヤツだ…。あの威力、おそらく…ア○パンチに匹敵する!」
「あなたマジメに戦う気ある…?というか、アンパ○マンと戦ったことあるの!?」
「さてと、部隊に通達!通常弾から特殊弾に変更。右足に集中砲火!」
真面目な顔に戻して、伊織に命令する。伊織がインカムで指示をして、部隊が攻撃を右足に集中させる。
特殊弾が着弾すると爆発し、右足が爆煙(ばくえん)に包まれる。
「攻撃止め!」
伊織が攻撃を中止させる。