牛乳と猫スーツ。
煙が徐々に消えていく。
「む、無傷!?」
伊織が驚く。ロボットの右足は傷1つなかった。
「特殊合金でも破壊できる火力をぶつけたのに…。」
伊織は未だに信じられないようで、数歩後退る。
「最近、南米で未知の金属が発掘されたらしい。おそらくソレだろう。部隊を下がらせろ、伊織。」
「わかった。」
伊織は指示を出して、部隊を自分達の後方に待機させる。
「クロ。」
伊織に聞こえない小さな声でクロを呼ぶ。
『なんでしょう?マスター。』
「さっき、なぜリミッターを解除しなかった?」
『マスター、あなたは無茶をするとデータにあります。なので解除せず、アシスト最大にしました。』
「部隊が全滅するかもしれなかったんだぞ。腕一本で部隊が無事なら安いものだ。今後は命令に従え。」
『了解。設定を変更します。マスター、ご命令を。』
「全身のアシストを最大にしろ。」
『了解。』
全身が締め付けられるが、すぐに気にならなくなる。