金髪ヤンキーと保健室の変人は。



――‥‥



(落ち着け、とりあえず落ち着くんだ)



お湯を手ですくえば
ちゃぷんなんて音をたてる。


身体中が熱い。

お湯のせいじゃなくて
これからやってくる先生に対して
身体が無意識に熱くなってしまう。



ガラッ



(ぎゃあぁぁ!!)



扉が開く音に思わず
お湯のなかで回転。



[みーこ。なに後ろ向いてんの?]



からかうような口調で
そう言った先生は

その綺麗な指であたしの髪を
すくう。



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