金髪ヤンキーと保健室の変人は。
[うっわー、美胡ちゃんだけ
ひいきするとか、先生は美胡ちゃんが
好きなんかぁ?]
瞬間、教室にピシッとした空気が
はりつめる。
少しでも触れてしまえば
すぐ割れてしまう薄い氷の様な、
今の空気の中で
言葉を発するのはあまりにも危険だ。
[皆、冗談に決まってるやんかー。
本気にすんなって]
八城くんの
ヘラヘラした笑顔に、教室が
元の空気を取り戻した。
とりあえず一安心だ。