金髪ヤンキーと保健室の変人は。
"ちょっと健哉に代わるわよ"
[え、ちょっと待っ‥]
"なに焦ってんだよ、この馬鹿妹が"
[‥‥馬鹿って。]
"早く帰ってこいよ。"
そう言うのは
あたしの家出の原因を作った兄ちゃん。
[帰らない、]
"‥なんか理由でもあんの?"
[兄ちゃんのせいだよ‥‥]
言ってしまった後に後悔したって
もう手遅れで、
"‥‥俺、のせい?"
掠れて酷く傷ついたようなその声に
息が詰まった。