LOVE〜強さに隠した涙〜


「で、どうした?そんなに急いで…」
『受かった…!!』
状況が掴めていないのか、駿はキョトンとした顔をした。

『高校…、受かった』
そう付け足すと、駿は目を丸くして驚いた顔はするもすぐに満面の笑みになった。


「マヂで!!ありがとぉ、望夢ちゃん!!」
そう言うと駿は望夢をギュッと抱き締めた。
『////え、あ、あの…駿さん…////?』
耳まで赤くなっている望夢。

「え?あぁ悪ぃ(笑)」
『あ、いや』
「本当に望夢って男に慣れてねぇな(笑)」
『な!!んな事ねぇよ!!』
「嘘つけ〜!!さっき耳まで真っ赤だったけど?」
『うっ…。それは…別に何でも…』
「へ〜…何も…(笑)」
楽しそうに駿は笑う。
いや、意地悪く笑う。


『ホンット、一馬と駿さんって似てる…』
「俺と…一馬が?」
『おう!人をからかってばっかな所!!』
「悪かったなぁ、からかってばっかで〜」
『ホントだよ!!ったく…』
「あっ、そう言えば高校、どこに受かったんだよ」
『…………笑うなよ?』
「多分なw」
『多分て…』
「で、どこなんだよ〜」
『…湘葉』
「…………プッ」
『あっ!!今、笑っただろ!?』
「笑ってねぇよ!!」
『嘘だ!!絶対笑わねぇって…』
「まぁ、良かったよ。一馬の夢叶えてくれて」
そう言うと駿は望夢の頭にポンと手を乗せた。





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