なにもないこいものがたり
「たまに俺、思うのよ」
「‥なんだ」
「何気、榛んって ピュアだよな」
頼みから、
それ以上言うでない!馬鹿者っ
「たまに俺、榛んに勝ったって思うんだわ。ピュアな部分見ると」
「それは俺が純情だとか、そんなこと言いたいんだろうか」
「うん、って痛い痛い痛い痛いっ!ちょ、痛いから!わかったわかった!護身術出来るのは知ってるから!だ、痛いっ!」
恵都の腕を掴み、背中に回してやった
痛い、これはちょー痛い
俺もこれ護身術として、歩の兄ちゃんの理苑さんに教えて貰った
「まあ、でも優に聞いてみろよ
絶対同じこと言うから」
押さえられていた腕をブンブン振り回して先に歩いて行った
のに訳がある。
だって、今廊下の窓から校門の方で見たことあるリムジンが止まった‥気が、し
「置いてくぜー?こらー」
まあ、リムジンなんか来るわけないか‥
「はいはい」
走って恵都の後を追いかけた