私の彼氏

4

河合亜美はバー『サツキ』に向かっていた。91ページの下段の続きである。すなわち、真由美や山崎生徒とファミレス(ファミリーレストラン)で会議をした後のことである。

今日は、五月義隆に別れを告げるのだ。

五月は私が完全に惚れてると思いこんでるから、ビックリするだろう。

しかし、奴は私に、いや、女にマターク(全く)興味がないわけだから、別れを受け入れるだろう。


などと考えている間に、バー『サツキ』に着いた。

今日で最後である。

いつも通り、鍵を開けオープンの準備をする。

今日はおそらく暇になるだろうな、と思った矢先、ドアが開いた。


「いらっしゃ………」


お客様ではなく、五月だった。

私の「いらっしゃ」を返して！！と心の中で思う。

五月もファミレス(ファミリーレストラン)での秋山との会議を終えて、店にやってきたのだ。81ページの後ね。


< 109 / 206 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop