私の彼氏
青山刑事の判断…。

それはさておき、二人は五月の部屋を調べなおした。

しかし、コレといったものは出てこなかった。

真犯人が処分したのであろうか。

最後に五月のパソコンを立ち上げた。ここには、何かありそうである。

デスクトップに『遺書』とあった。五月義隆の遺書である。

青山刑事は五月直筆の遺書と言っていたが、そうではなかったのだ。

この事件の捜査を実質的に指揮しているのは青山刑事である。

想像の範囲内であるが、青山刑事はゲイである(梅崎梅子の長年の勘によると、ミラクルハードゲイとのこと)。そして、青山刑事は、五月の死を自殺としたかったのである。しかし、真由美が秋山を真犯人として警察に突き出したので、五月自殺説から秋山の犯行に変更しようとしているのだ。

だが、今述べたことは、想像の範囲内でしかない。

もし、この真由美と山崎生徒の仮説が真実なら、秋山は冤罪で捕まっていることになる。

「でも、秋山は河合さんと五月殺しでは冤罪でも、私の旦那と田中は殺してるんだから、別にいいか?」

「別にいいでしょ。冤罪のままほっときましょう。秋山は死刑で。後は、河合さんを殺した犯人だけを見つけて、警察に通報するか復讐しましょうよ」


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