私の彼氏
秋山を死刑にすることに決めた後もパソコンを調べたが、それ以上の情報はなかった。

二人が捜査を切り上げて帰ろうとした時、「先生、これは?」と山崎がテーブル真下の床を指差した。

そこには、血痕があった。

「きっと、河合さんの血ね。ここに遺体が置かれていたのかしら」

「こんな感じでですかね?」

山崎が血痕のある床にうつ伏せに寝転んだ。テーブルの下で寝ている状態である。

「もしくは、仰向けかもよ?」

「こうですか?」山崎は、クルッと体を反転させた。山崎の目にはテーブルの裏側が見えた。

「先生!! テーブルの裏に血で何か書かれています。ダイイングメッセージです!」

「まじでか?」

「はい。まじです。ここに仰向けにならないと、これには気付きませんよ。警察も見落としてるんでしょう」

「で、何て書いてあるの?」

「ちょっと待ってくださいよ」

と言うと、山崎は自分の携帯電話をフラッシュモードにして、テーブルの裏を照らした。


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