私の彼氏

「まず、五月と河合さんが、なぜ会ったのか？ を考えたの。五月は警察から河合さんに会うなと念をおされてるわよね」

真由美が説明を始めた。

「はい。120ページ参照のこと、です。五月から河合さんに会いに行ったとは思えません。女にも興味ないですからね」

「でも、河合さんは五月に会っているわ。偶然に道端で会って、殺されたりしたんじゃない。河合さんは五月の部屋で殺されているのよ」

「河合さんの意志で、五月の部屋に入ったということですか？ 私達に連絡もせずに」

「ええ。河合さんは何らかの事情で、私達に内緒で五月の部屋に行ったのよ」

「なぜ、でしょう？」

「一連の事件に関係しているのは、ゲイの人達よね？」

「はい」

「キーワードは“ゲイ”と“A I”よ」

「はい。ゲイとAI…。あっ！ もしかして、AIは…」

「そう。イニシャルなんかじゃなかったのよ。AIは…」