私の彼氏
「ワシの想像じゃが、三木健介は、元はゲイじゃった。そのことを周りの人間に隠すために、おぬしと結婚した。世間体もあるからのお。そして、おぬしに内緒で○△公園に行きまくったりしておったのじゃ。しかし、おぬしと夫婦生活をおくっている内に、そなたの優しさや女らしさに惹かれていったのじゃろう。そして、心の底から、そなたに惚れたのじゃ。健介が女を好きになったというより、真由美を好きになったという方が正しいのかもしれんがな。ワシも先に亡くした爺様のことを最期の方は少し愛しておったからの」


真由美の目から涙がこぼれ落ちる。

「先生、よかったですね。何か、おごってください」

「はい。おごらせて頂きます」

「おぬしに、もう一つ教えてやろう」

梅子はアルバムから他にも何かつかんだようである。


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