私の彼氏

多少、ゆさぶってみるかな。

「最近、更新とまっていますね？」と何気なく聞いた。

「彼とのネタがなくなっちゃって……」と答える直前、河合は五月の顔を確かに見た。

そして、一瞬バーの空気が凍てついた。

「マンネリ化してるんじゃないですか？」とからかってやった。

「正直言うと…」と五月が言うと、笑いが起こり、場が和んだ。

もう一度だけ、こいつらをゆさぶろう。
――

数分後

「どうして急に店の場所を教えてくれたんですか？」

また、河合は五月の方を見てから、「女心は変わりやすいのよ」と言った。


――

今日はもうこれ以上、情報は入らないだろう。

「帰ります。今日はファンだった人に会えたし、イケメン二人にも会えたので楽しかったです」

「あぁ、もうこんな時間か」と秋山が言った。

「秋山さんはどういったお仕事をされているんですか？」

何の意もなく尋ねた。

「トラックの運転手だよ」