私の彼氏
秋山が佐竹の告白を受け入れた理由は、ただ一つである。

盗撮をするためである。

ある日、秋山はゲイラブホテル『亜奈留』に一人で入った。

そして、部屋に隠しキャメラを仕掛け、佐竹をホテルに呼び寄せた。

プレイ中、秋山は佐竹に、いやらしい言葉を何度となく言わせた。その方が、後で高く売れるからだ。

二人がホテルを出た後、五月と田中がキャメラを回収した。

それから数日後、佐竹と秋山が○△公園にいるところに、
田中が一人でやってきた。

「お二人に買っていただきたいものがあります」

田中は二人に写真を差し出した。

佐竹は今後の人生の破滅を考え、茫然自失となっている。

「これ以外にも、もちろん動画があります」

田中はたたみかける。

「いくら払えというんだ?」

被害者のふりをした秋山が訊く。

「お二人で二千万円でいいですよ」


「そんなもの払えるか!」

秋山の演技は続く。

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