コイ ノ カタチ
「マジでつき合ってんの? その男と」

「え、あ、うん……まぁ……」


「やめろよ」

「……え?」


「成海に合わないよ、そんな男」

「井上……? あっ!」


井上は急にあたしの手を掴むと、近くの空き部屋に引き込んだ。


「オレ、成海のこと好きだった」

「え……」


「だから、そんなヤツやめてオレとつき合ってよ」

「ちょっ……」


掴んだ手はそのままで、ぐっと井上が近づいてきた。


「待ってってば!」
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