コイ ノ カタチ
Chapter 4
恋のかけら
「同窓会のハガキ、きた?」
「きたきた。でもまだ高校も卒業してないのに早くない?」
「受験で本格的に忙しくなる前にやろうってことらしいよ?」
「ふーん」
三年生の春、突然家に同窓会の案内が届いた。
差出人は委員長だった松尾といっちゃん。
“進学も就職も未定も全員参加”
ハガキの最後には、あまりうまいとは言えない、松尾の手書きのメッセージがそえられていた。
「久美、行くの?」
「唯は行かないの?」
食べ終えたばかりのお弁当箱を包みながら、久美が首をかしげた。