晴れた午後、公園のベンチで【短編】

真実



「先生!! 失礼します!」

小淵は相変わらずせわしない。


「なぁに? 〆切りまだでしょ?」


「今日は打ち合わせですよ! 例の続編の!」


私は、あぁ、と相槌を打ってまたキーボードを叩く。

すっかり忘れていた。



サエキさんのことが
気になっていた。




ふと、小淵はこの付近が地元であったのを思い出した。



私はスケジュール帳を睨む小淵に目をやった。
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