＊RAIN＊～雨のように強く～

「はぁ･･･」
思わずため息が出る。

私が存在することによって
何かすごくいいことが
あるのだろうか？


ガタッ

ドアの開く音がした。

「お姉様、ここにいらしたの？」

「アクア･･･」


アクア･クリティファーは
私の双子の妹。
私より美しくて、頭も良くて･･･
私の持ってないものを
全て持っている知的な少女――。


「探してましたのよ？
お姉様に用事がありますの。」

「なに？」

「来週の月曜日、
7国が集まって会議があるみたいですの。
お姉様は雨の使い手･･･
出ますわよね？
場所は空の国のお城ですって。」

「また会議･･･。
もちろん出るわ。
伝えてくれてありがとう、アクア。」

「お姉様の為なら何でもしますわ。」
アクアはニッコリ微笑んだ。
笑ったときに出来るえくぼが
愛らしかった。


ちなみに7国とは、
私達雨の国、そして
太陽の国、風の国、大地の国、
空の国、雷の国、雪の国の
ことである。

「ではこれで失礼しますわ。」

バタン

「会議かぁ････」
会議は正直いってめんどくさかった。
でも嫌ではなかった。

この退屈な毎日を
少しは満たしてくれそうだったから･･･


そんな事を考えているうちに
突然睡魔が襲ってきて
そのまま寝てしまった。