*RAIN*~雨のように強く~
――次の日――


ドンドンドン!

ドアの音でパッと目が覚めた。

「誰よー・・・」
眠い頭を必至に起こして
ドアに向かう。


ガチャッ
「おはよう、レイン」

「・・・カイ!」

カイ・トリクターは
私の大事な幼馴染み。
私の・・・・・

好きな人。


いつも私を支えてくれる、
かけがえのない存在―――。

だから私はここまで来れた。
彼こそ私の生き甲斐なの・・・


ドキン・・・
いつもながら胸が飛び跳ねる。

好き・・・
この気持ち止めるなんて
出来ない・・・


「あ、中に入って!」

「ああ。」
そういって、カイは
ニッコリと笑顔で答えた。

「あ・・・お、お茶入れてくるわ!」
私はそう言って、
逃げるようにキッチンに向かう。


「はぁ・・・はぁ・・・」
胸の高鳴りが止まらない・・・
いつものことだけど
今日は特に・・・・

「顔が・・・熱い・・・」
ほてった頬を手で押さえた。

急いでお湯を沸かして、
カップに紅茶の葉を入れる。

お湯が沸くのを待っている間、
ふとさっきのカイの笑顔が
頭に映し出された。

「どうしたらいいの・・・」
ボーッとしながら
ポソッと呟く。

このままカイと関わったら
私・・・どうなっちゃうのかな?


紅茶を入れて
カイのところに持っていく。
「お待たせー!」


「ありがとうな。」
カイはニッコリ微笑んだ。

「・・・っ」
思わずうつむいてしまった。
このままじゃ顔を
まともに見れないわ・・・


「大丈夫か??」

「だ、大丈夫・・・」
そんなことを言いつつも
顔はまだうつむいたままだ。


こんなの・・・バレバレじゃないっ・・・

私はそう思って顔をあげた。
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