永遠(とわ)に…
「安西さん?…」
「翔!?待ちなさい。…」
安西さんは、カウンターからフロアへ出ると私の腕を引っ張り 出口へと向かった。
「先生がいらしてるのに、良いんですか?」
「君には、すまない。どうも親父とは 昔から気が合わなくて…
いい大人がみっともない所を見せてしまったねぇ。」
私の腕を引っ張ったまま階段を上った。
「雪 止んだみたいだね。少しだけ歩ける?」
「はい。大丈夫ですけど、何処へ行くんですか?」
「僕のマンション…」
「えっ?…」
どう言うつもりなの?
先生と喧嘩して、おかしくなっちゃったの?
「もしかして、変な想像したの?
車 取りに行くだけだよ。未成年に手を出したら、犯罪でしょ?」
「変な想像なんてしてませんから…」
「フフフ…真奈ちゃんって可愛いねぇ。」
「でも…」
「何?」
「お店 忙しいのに、安西さん 居なくて大丈夫なんですか?」
「店の者に親父が帰ったら連絡入れるよう 言ってある。」
「安西さん?」
「まだ、何か?」