永遠(とわ)に…

安西さんが住んでるマンションは、彼のお店から15分くらいの所にあった。


高層マンションだ。


賃貸だとかなりの賃料だろうな?


そんな事を考えていると
真っ赤なスポーツカーが私の目の前に…


凄い。


車まで、格好いいや。



ガチャ…


安西さんは、ワザワザ 座席から降りて来て 助手席のドアを開け 手招きする。


「どうぞ?乗って…」



「失礼します。…」


車に乗った途端 又 雪がチラホラ降り出した。


「又 降って来たねぇ。…」


「イヴの夜に雪だなんて、ほんと ホワイトクリスマスですねぇ。」


「家は何処?」


「今夜は、母と二人でホテルなんです。」


「えっ?オリエンタル ホテル?」


「はい。…」


「何だ。彰さんのパーティーに来てただけかと思った。」


「毎年 イヴの夜は、母とホテルで過ごしてるんです。父は仕事が忙しいので…」


「そっかぁ… 彰さん 相変わらずなんだね。」


「だから、子供の頃から父との思い出がなくて…」


「ごめん。僕の母のせいだ。…」

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