永遠(とわ)に…
彼女の姿が消えてしまった。
僕を一人残して…
逢いたくて、逢いたくて
こんなにも逢いたかったのに…
後 どれくらい待てば、貴女の所へ行けるんだろう。
紗耶香さん。…
僕の体は冷えきり、手足の感覚さへ無くなっていた。
スッカリ、雪で冷え切った体を起こし車に戻った。
ガチャ…
今、僕が生きていられるのは 貴女が残した 店を守る為…
僕のたった一つの宝物…
なのに…
あいつが来るなんて…
♪〜♪♪〜
「はい。…」
『翔さん。今 何処です?』
「親父は?」
『少し前に帰られました。』
「そっかぁ…
今から戻るよ。店はどう?」
『まだ 何組かのお客様がいらっしゃいます。
それから…』
「何?」
『彰さんが…』
「まだ 居るの?」
『はい。翔さんの帰りをお待ちです。』
「分かった。…」
あいつが居ないなら、良い…
僕は、店に戻る為 あの人が眠るこの海に別れを告げ車を走らせた。