永遠(とわ)に…
マンションの駐車場に着いたのは、深夜の1時だった。
そろそろ、飲み屋の女達が仕事を終え ホスト達にプレゼントを持って やって来る頃だ。
トントントン
カラ〜ン
「翔さん。メリークリスマス。これ…」
「僕に?」
「ええ〜」
「有り難う。… ユックリ楽しんでって…」
こんな僕にもファンがいたようだ。…
「彰さん?オーナーが、戻られました。」
彰さんは、僕に気付いたようだ。
「翔?すまなかったねぇ。真奈を送って貰って…あれから、真っすぐ 帰ったのか?」
「ええ… ちゃんと送り届けましたよ。…」
「そうかぁ…
それから、どうした?紗耶香の所へ行ってたのか?」
「ええ…クリスマスですからねぇ。」
「省吾は、先に帰ったよ。明日も早いそうだから…」
「彰さんも、そろそろ お戻りになった方が…」
「今夜は、翔と飲みたくてねぇ。」
何か話しがあるんだろ?
彰さん。…
「それだけですか?」
「紗耶香が居なくなってもう17年か お互い 歳をとったな…」