永遠(とわ)に…


パーティーは、3時からだった。


ピッピ、ピ…


【陽子】


親友の陽子からの電話だった。



『真奈?今日は、おじ様の 完成披露パーティーなんでしょう?』


「うん。そうだけど?」


『本屋さんに行ったら、凄かったわよ。』


「何が?」


『おじ様の新作 完売してたわぁ。』


「そうなんだ。…」


父の小説が売れようが、私には関係無かった。



『それでねぇ。真奈にお願いがあるの…』


「何?」


『今日さぁ。おじ様のパーティーに行くんでしょ? 芸能関係の方とか来るよねぇ。』


「さぁ?そうじゃないの?」


『写真撮って来て…
お願い。…』


「嫌だよ。格好悪いじゃん。」


『そんな事 言わないでよ。ねぇ、真奈?』


友達の陽子は、ミーハーだった。


有名人が大好き。


「チャンスがあればで良い?」


『やった… 新学期が始まったら、楽しみにしてるねぇ。』


ツゥツゥ…


お願い事をすると、電話が切れた。

いったい、何を考えてんだか…

< 6 / 99 >

この作品をシェア

pagetop