あなたじゃないといやっ!!

屋上


「宇宙、宇宙っ。おきろっ!」

 あぁ、なんでこんな所で寝てんだよ。

「なぁに?由宇」

 そんなに可愛い声出すなよ。

「なぁに?じゃねぇよ!もう5時なんだよ」

 はぁ…。なんでいつも宇宙は可愛いんだよ。

「えっ、もう5時!? 帰らなきゃ」

 今の今までぼんやりしてたのに、忙しいやつだ。

 まぁ、そういう所も含めて俺は宇宙の事が好きだけどな。

「なぁ、宇宙。一緒に帰ろうぜ」

 まだ寝起きで眠そうな様子の宇宙からのあくび&OKサイン。

「ねぇ、由宇。私、さっきまでなにしてた?」

 はぁ? 記憶にねぇのかよ。

 コクコクと首を動かす宇宙。

「なにしてたって宇宙ずっと寝てたじゃん」

 一瞬だけ固まる。

 はぁ、本当に覚えてないのか…。

「えっ、えぇ~~!!
 
 私、あんな所で寝ちゃったの?

 あっありえない!!しかも由宇と一緒に!?」

 なんだよ、なんか”俺と”って言うと変に聞こえるのは俺だけか?
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