クリスマスに別れのKiss 【完】


そうだよね。



上杉隼人は、ゲームに勝ったってなんの得もないし…



負けたって、アタシの前から消えるだけ…



頑張る必要なんて、そもそもないんだから…。





アタシだって…



寂しくなんかないし…



辛くもない…。





元通りに戻っただけ。





クリスマスイブ前日で賑わった街が、アタシを冷たく包み込んだ。





こんなに人がいるのに、



アタシは一人ぼっちだった。


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