KANZASHI
「そういえば絵里奈は
葬式も来んかったなぁ?
お通夜に来たんか?」


「ううん・・・」


栞が初音にそう聞くと、
初音は首を横に振った。



「そうなん? あいつ、
そうゆうのはきちんと
してる奴やのになぁ・・・
なんかあったんかな?
初音、絵里奈にも言ったんやろ?」


「えっ!? 
あっ・・・うん・・・」


初音は静かにそう答え、俯いた。




「もう絵里奈のことはええやん!!」


「えっ!?」


私は少し声を荒げそう言った。


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